戒名に関しての知識まとめ

家族が亡くなったら葬儀場に搬送し、僧侶と葬儀日程を話し合う。しかる後に、葬儀の通知を出して、多くの参列者や遺族の前で僧侶にお経を唱えてもらう。お焼香にお花に香典に・・・。皆さんは葬儀と言われると、このような光景を想像しませんか。これは、日本で最も多い葬儀形態である「仏教式の葬儀」です。日本では信仰に関係なく、約9割の葬儀が仏教式の葬儀となっています。

 

そんな仏教式の葬儀において重要な意味を持つのが「戒名」です。今さら誰かに訊けない戒名の知識を5分でわかっていただけるようにまとめました。日本の葬儀に欠かせない戒名の基礎知識をばっちりおさらいしておきましょう。

戒名って何?葬儀の基礎知識

戒名の基礎知識をおさらいする前に、まずは「戒名とは何を指すのか」という基本事項を確認しておきましょう。

 

「戒名」という言葉自体は葬儀でよく耳にするために知っていても、戒名自体が何を指すのかを知識として知っていなければ、基礎知識を聞いても意味が分からなくなってしまいます。まずは「戒名って何?」という知識から入りましょう。

 

簡単に説明すると、戒名とは「死後の名前」のことです。

 

皆さんには御両親、おじいちゃんやおばあちゃんに付けてもらった名前がありますね。この名前はあくまで人間として現世で生きるための名前(俗名)です。人間は亡くなると、お釈迦様の弟子になると考えるのが仏教の基本的な考え方です。お釈迦様に弟子入りするにあたり、弟子としての名前を付けてもらうことになります。この「お釈迦様の弟子になった故人の名前」が「戒名」なのです。仏教の考え方はよく分からないという方は、簡単に「戒名は死後の名前」と覚えておくと分かりやすいです。

 

戒名は基本的に葬儀の際に僧侶からつけてもらうことになります。生きている時の名前が「苗字と名前」というルールに則っていることと同じように、お釈迦様の弟子名にも名づけルールが存在します。僧侶という戒名の深い知識を持つ方に、ルールに則って付けてもらうわけです。

 

なお、戒名には名づけルールがありますので、「華という漢字が好きなので入れて欲しいです」「趣味がお酒を飲み歩くことなので、酒という漢字を入れてください」と僧侶にお願いしても、希望に添うことができるかどうかはルール的にOKか等によります。

 

戒名は「生前戒名」というかたちで、生きている間に付けてもらうことも可能です。戒名に対し希望がある場合や疑問がある場合、生きている間に戒名を受けた場合は、戒名について知識のあるお寺に相談するといいでしょう。

 

葬儀で知っておきたい戒名の基礎知識

では、「戒名が何か」という知識を確認したところで、戒名について知っておきたい基礎知識に入っておきましょう。戒名の知識は葬儀を執り行う上でも、参列する上でも知っておきたい知識です。また、遺族側として喪主の手伝いをする際にも、戒名の知識があると僧侶との相談や会話がスムーズに進みます。

 

自分が僧侶になるという方以外は、戒名については基礎知識を把握しておくだけで問題ありません。仏教の教えを学ぶ必要もないので、主に葬儀に関係の深い戒名の基礎知識だけ簡単に覚えてしまいましょう。

 

葬儀を執り行う際に必ずおさえておきたい戒名の基礎知識は、「戒名は宗派によって呼び名が違う」という知識と、「戒名にも違いがある」という知識です。この二つは葬儀を執り行う上で知っておきたい戒名の知識になります。

 

戒名の知識①戒名は宗派によって呼び名が変わる

戒名は、天台宗や真言宗、曹洞宗では「戒名」です。しかし、浄土真宗の場合は「法名」といい、日蓮宗の場合は「法号」と呼びます。宗派によって「戒名」という言葉を使う宗派と、別の呼び方をする宗派があるのです。戒名の知識として、この呼び方の違いを知っておきましょう。

 

戒名は戒名で間違いありません。法名や法号という言葉を使っても、戒名と違った意味になるわけではなく「死後の名前」「お釈迦様の弟子としての名前」という意味は変わりません。言葉だけが変わるだけです。

 

普段、仏教の中でも宗派の違いを意識する方はあまりいません。中には自分が檀家になっているお寺の宗派をあまり気にしないという方もいます。宗派ごとに呼び名が異なるといっても、基本的に葬儀での打ち合わせでうっかり法号を戒名と呼び間違えても意味が通じないわけではないのでご安心を。

 

ただ、相談をする際に「法名はどうします」と僧侶から言われたら、この違いを把握していないと首を傾げることになるはずです。

 

宗派が変わると「戒名」という言葉が別の言葉になることがある。知っておきたい戒名の知識です。

戒名の知識②同じ戒名でも違いがある

同じ戒名であっても違いがあります。宗派によっても多少違いがありますが、戒名の違いはそのままお布施金額の違いとなります。「同じ戒名でも違いがある」ということは、戒名の基礎知識として知っておきたいことです。

 

戒名の中でも「信士・信女」という戒名からはじまって、「居士・大姉」「院信士・院信女」「院居士・院大姉」と戒名が変わってゆくに従って、お布施(戒名代)が高額になります。

 

戒名代は宗派によっても違いがあるため一概に言えませんが、「信士・信女」で大体20~30万円「居士・大姉」が50~80万円、「院信士・院信女」が70~100万円、「院居士・院大姉」が100万円以上という相場になっています。これらの戒名代はあくまでも相場です。もっと細かい価格について知りたい場合は、自分の家が檀家になっているお寺や、それぞれの宗派のお寺に問い合わせるといいでしょう。

 

一見して、「戒名代は高い」という印象を受けるのではないでしょうか。確かにその印象は間違っていません。葬儀会場代などを支払った上で、それぞれの戒名に応じたお布施を包む必要があります。葬儀費用に占める僧侶へのお布施は、葬儀費用の中で大きな割合を占めているという現実があります。

最後に

戒名代を用意するためには、前々から葬儀費用の計画を立てておく必要があります。戒名の知識を知っておかないと、いざ葬儀となってから「こんなに高額なの?」とびっくりすることでしょう。戒名の基礎知識をおさえておくということは、葬儀費用の計画がそれだけ立てやすくなるということでもあるのです。

 

戒名代は葬儀費用の中でも高い割合を占めています。葬儀を出す時に慌てて計画を立てるのではなく、あらかじめ戒名について知っておき、家族で「どんな戒名をつけるか」「戒名代をどうやって用意するか」などを決めておくことも、葬儀費用で困らないためのポイントになります。