【行動・服装・服装】葬儀でのタブーとは

葬儀は故人にとっても、参列者にとっても、遺族にとっても大切な場です。葬儀は「故人とのお別れ」であると同時に「生前の故人の顔を最後に見ることのできる場」でもあります。

 

火葬の前のお別れでは、故人の生前の顔や肉体を最後に目にすることになります。火葬が済むと、生前の故人は記憶や写真の中にしか存在しません。死の瞬間もお別れではあるのですが、「最後に記憶する場」「本当の意味での故人とのお別れの場」として、葬儀は大切な意味を持ちます。そんな葬儀だからこそ、行動や服装には気を配りたいものです。

葬儀における行動や服装のタブーとは、どんなものなのでしょうか。葬儀のタブーを犯さないよう、どんなことに気をつければいいのでしょうか。知っておきたい葬儀の知識として、行動や服装面での葬儀のタブーについてお話します。

葬儀での基本的な服装と行動のタブーとは

葬儀のタブーについて難しく考える必要はありません。「同じ喪服でもパンツスタイルなの?」「それともスカート?」「喪服の布地によっても失礼になるの?」など、悩み始めるときりがありません。

なので、葬儀のタブーはあまりにも細かく考えてしまうと混乱してしまいます。ポイントを絞って覚えてしまう方が悩まずに済みます。「行動」「服装」の二つのポイントを簡単におさえてしまいましょう。

葬儀のタブー・行動編

葬儀は故人を送り出す場であると共に、参列者や遺族があらためて「故人の死と向き合う場」「故人の思い出を噛みしめる場」です。また、故人にとっては「親族や参列者に送り出してもらう場」「人生という大きな物語の閉幕の場」でもあります。

「悲しんでいる人がいる」「思いに沈んでいる人がいる」「儀式の場である」「忌の場である」ということを意識して行動することが必要です。反対に考えれば、これらの意味に反した行動や、邪魔する行動が葬儀のタブーとなります。

喪主や遺族との雑談や儀式の時間を守らない等は葬儀を遅延させる原因になります。出席できない場合は早めの連絡を心がけ、「行けないから放置でいいか」と連絡無し、挨拶無しは、葬儀の主催側に対して失礼なことです。葬儀のタブーとまでは言いませんが、喪主側が困らないように早め早めの連絡と、葬儀のスムーズな進行に協力することは、大切なことではないでしょうか。

また、悲しみの場ですので、おしゃべり中の大きな笑い声や、家族の慶事についてぺらぺらしゃべること等も控えた方が無難です。葬儀のタブーとして気をつける必要があります。また、喪主に勧められたものであっても、通夜などの席でお酒を飲んで羽目を外し過ぎることや、遅くまで深酒することも、葬儀のタブーとなります。

宴会場ではない。雑談や私的な近況報告、雑談の場ではない。以上のことを意識しておくと、行動面での葬儀のタブーが見えてくるのではないでしょうか。

葬儀のタブー・服装編

服装面での葬儀のタブーも基礎的な知識として知っておきたいところです。

葬儀への列席は、基本的に「喪服」です。ただし、必ず喪服として購入した服装である必要はなく、黒いジャケットやスカートを合わせても特に問題ありません。

エナメルのような光沢のあるものや、皮や派手な刺繍のあるもの、透け感のあるものは避け、迷ったら派手なものや凝ったものよりもシンプルなものをセレクトすると失敗が少なくなります。ビーズやレースなどの装飾も避けた方が無難です。分からないという場合は、スーツ店などに相談すれば葬儀のタブーに触れない服装を教えてくれます。

また、男女ともにアクセサリーや時計、バッグには気をつけたいところ。

葬儀で一般的に女性が身につけて葬儀のタブーとならないのは、真珠のネックレスやイヤリングです。きらきらとした色石や目立つチェーンは避けた方が無難です。同じく、男女ともに煌びやかな時計は葬儀場ではバックに入れておき会場を出たら再び身に着ける等、場に合わせて考えてみましょう。

バッグについては、基本は喪服と同じ黒です。派手なブランドロゴがついたものや、エナメルのもの、ビーズがきらきらしているものや、カラフルな刺繍やマークのあるものは避けた方が無難です。

時に葬儀のタブーがタブーとならないことも?

ただし、基本的な葬儀のタブーが「葬儀のタブー」とならないケースがあります。それは先方から「服装や行動を指定されたケース」や「故人や親族の信仰に合わせるケース」です。

葬儀は必ずしも葬儀会場で行う必要はなく、公民館やホールなどで行うこともあります。故人の生前の趣味や嗜好に合わせてコンサートを行ったり、合唱やオペラを上演したりといったケースがあります。また、故人がお酒好きだと、立食パーティを開催してお酒をふるまうといったことも実際に行われています。

葬儀とわけて「お別れ会」などの名目で行うこともありますが、近年は「葬儀の形式もあまり堅苦しくこだわる必要がない」「故人が喜ぶお見送りをしよう」と考える方も多いため、必ずしも一般的な葬儀形式で行われるわけではなく、出し物などを含めた和やかな会として葬儀を出すお宅もあります。

参列を求められる葬儀で服装や行動の指定があれば、それに沿う形にすると良いでしょう。「喪服ではなく華やかな恰好でいらしてください」「故人の好きだった酒造のお酒をご用意しております。あまり窮屈な恰好ではなく、くつろげる格好でいらしてください」などの指定があった場合、「葬儀は喪服以外タブーでしょ」と堅苦しく考えるのは野暮というものです。先方の指定に合わせるようにしましょう。

また、日本の葬儀は仏教式が多いという現状がありますが、故人や親族の信仰に合わせて他の形式で行われることもあります。葬儀の形式や信仰に合わせて喪服以外の服装や、ネクタイの色指定などがある場合は、一般的な葬儀のタブーより参列先の葬儀のタブーに合わせるようにするといいでしょう。

最後に

葬儀のタブーに対しあまりにもハラハラする必要はありません。また、あまりにも厳格に考える必要もありません。近年は色々な葬儀のかたちがあります。基本的な葬儀のタブーは同じですが、葬儀のかたちによっては、「葬儀のタブーがまったく葬儀のタブーではなくなる」ということがあります。

社交ダンスが趣味だった方の葬儀で最後にダンス会を開催する。この場合、社交ダンス用のドレスは基本的に葬儀の服装としてタブーですが、その葬儀においてはまったくタブーではなく、葬儀の主旨に合ったものになります。基本的な「葬儀のタブーはあるけれど、葬儀の形式に添って柔軟に合わせるようにする」という姿勢が大切です。

服装や行動のタブーを気にすることは大切なことですが、葬儀はそもそも故人とのお別れの場であり、服装や行動を競ったり、批評したりする場ではありません。「合わせること」「お別れの場であるということを意識すること」「参列者や遺族に配慮すること」が一番大切なことではないでしょうか。